問1 次の記述のうち正しいもの(複数)を選びなさい。(正解を選ぶと+2点,不正解を選ぶと-2点)
1. 鉄にはクリープ現象はない。
2. プレキャストコンクリートを用いることにより大スパン構造が可能になる。
3. 鉄骨建物でも基礎にはほとんどの場合コンクリートが用いられる。
4. 圧縮強度の低いコンクリートは,圧縮強度後の応力低下が急激である。
5. 鉄筋の降伏強度のばらつきはおおむね5%程度である。
6. 低強度コンクリートのヤング係数比は10として断面設計が行われる。
7. コンクリートが硬化するとき,余剰水によって微細なひび割れ(欠陥)が生じる。
8. 柱のかぶり厚さは,基礎梁のかぶり厚さより小さくてよい。
9. 通常の軸力範囲では,柱の曲げ終局強度は軸力と共に上昇する。
10. 一般に,軸力の小さな柱は変形能力が大きい。
問2 長期間にわたって圧縮力を受ける鉄筋コンクリート柱では,クリープにより鉄筋とコンクリートの応力度がどのように変化するか説明しなさい。(10点)
問3 横補強筋の主要な役割を二つ示しなさい。図も適宜使用すること。(10点)
問4 長さが4×103mm,断面が800 mm x 800 mmという柱について考える。コンクリートの応力度-ひずみ度関係は図2のようであるとする。(各5点,計10点)
1. 柱の材軸に断面積2×104mm2のPC鋼棒を入れ,5N/mm2の圧縮応力度を生じさせたい。PC鋼棒にはどれだけの応力度を与える必要があるか?
2. この応力度により,柱は何mm縮むか?
3. この柱に曲率を与えて曲げひび割れが生じるときの応力度分布は?(この問題のみ,コンクリートの引張強度を3N/mm2とする)
4. このときの曲げモーメントは?
問5 600 mm x 600 mm の断面の無筋コンクリート柱が軸力と曲げモーメントを受けて圧縮縁のひずみ度が2×10-3,引張縁のひずみ度が4×10-3となった。このときの応力度分布を図示し,軸力と曲げモーメントを計算しなさい。コンクリートの応力度-ひずみ度関係は図2のとおりとする。コンクリートの引張強度は無視する。(応力度分布5点,軸力5点,曲げモーメント10点:計20点)
問6 図1,2の応力度-ひずみ度関係を持つ鉄筋とコンクリートを使用して図3,4のような梁を作成し,荷重Pを加えたところ,引張鉄筋とコンクリートが同時に短期許容応力度に達した。(各5点,計35点)
1. 梁に生じるひび割れと変形状態を図示しなさい。
2. 梁中央の断面のひずみ度分布を示しなさい。
3. 梁中央の曲率を計算しなさい。
4. 梁中央の変位を計算し,梁の変形を図示しなさい。
5. 梁中央の断面のコンクリートが負担する圧縮力を計算しなさい。ただしコンクリートの引張強度は無視する。
6. 鉄筋の断面積を計算しなさい。
7. 梁中央の断面の曲げモーメントを計算しなさい。
8. 荷重Pを計算しなさい。