次世代都市空間 名古屋・歩行の復権
殺伐とした人間関係は、殺伐とした都市空間と無縁ではありえない。幅の広い道路を整然ととおすことによって、都市は永い時間をかけて蓄積された「文化の腐葉土」を失い、そこに自動車交通を最優先させた機能的な空間だけが残された。また新たな東京一極集中時代を迎え、地方都市は、自動車交通による都市性の拡散により、その中心部から活気が失われ、将来の展望が見出せないのが実状である。これらの問題を回避すべく、われわれはここに、人間と人間が、人間と空間が、接触し、交錯し、触発される、歩行回遊を基本とする次世代都市空間を提案する。そこに、人間と都市とのインターフェースとしての「街-HUG・CITY」を挿入することによって、リアルの都市にヴィヴィットなレスポンスをとりもどす。 |