Last revised on 27 Sep. 2011 |
「俯瞰する眺望景観は、近年、都市の建築物の高層化により日常的なものになりつつあり、重要性を増している。俯瞰して眺望行為を行うことで、地上から観るよりも広域を瞬時に視認することが出来、まるで地上とは別世界にいる鳥の視点を持ったような感覚になる。意識的・無意識的に眺望景観から都市形態を把握し、都市に対して様々な印象を持ち、どのような都市であるかをイメージする。このような眺望景観の印象を明らかにし、魅力的な都市形態を思案するに有用な知見を得るため研究を進めている。 特に本研究では視点高さに着目し、各々の視点高さの眺望景観の特性を素描景観による構図評価、印象評価、そして魅力度から把握する。ここでいう素描景観とは被験者が魅力に感じた眺望景観を制限時間内にスケッチしたものである。限られた時間で景観をスケッチする手法は、被験者が都市の構成要素の中で無意識的に重要視しているものを浮彫りにし、被験者の感じた都市像を端的に表す方法として適切であるといえる。加えて同一視点上で視点高さを変化させ、各評価の関係性を捉えることで、魅力ある景観づくりの方法をより細密に思考することが可能である。 | |
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