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印刷トラブル回避のために〜
印刷用PDFファイル作成には、注意点が数多くあります。
ちなみに、印刷用PDFと電子データ用PDFは、設定内容が異なる。 特に注意すべきは、フォントとグラデーションを使った図形の取り扱いです。
これらが適切な設定でPDF化されていない場合、印刷エラーとなり、印刷できません。 PDF作成と確認には、十分な時間を確保すること。
作成時と印刷時に必ず確認〜
作成した印刷用PDFは、作成後、直ちに確認すること。また、印刷時にも最終確認すること。 AdobeReaderでの表示がOKでも、プリンタの印刷プレビューで正しく表示されない場合は、正しく印刷されません。 印刷プレビューで表示されたとおりに印刷されます。
可能ならば、インクジェットプリンタ(EPSON製ならなんでも)の印刷プレビューで事前に確認すると良いです。
ビットマップ化は、諸刃の剣〜
ビットマップ化すれば、フォントや図形の問題は解消されるはずだが、実際はそううまくはいかない。 ビットマップ化するとファイルサイズが格段に大きくなります。 PCまたはプリンタの処理能力を超えたファイルサイズの図面は、印刷エラーとなって印刷できません。
できるだけ軽いPDFにする。
プリンタは解像度720dpi程度で出力するので、それ以上に設定しても意味がない。 アプリケーションの問題点を回避する。 フォントは埋め込む(エンベット)かアウトライン化する。 埋め込みできないフォント or フォントにエフェクトをかけている場合、フォントをアウトライン化する。 ICCプロファイルは埋め込まない。 A1サイズの図面枠(もしくはトンボのような目印図形)を描いて、その外に図形がはみ出さないように図形を編集すること。 作成したPDFファイルが正しく作成できているか、しっかり確認すること。
VectorWorksで印刷用PDF作成の注意点:
VectorWorksでオーバーレイやグラデーションを使用している場合〜、
ファイル〜プリント〜 で、印刷ダイアログを開き、 「イメージをビットマップでプリントする(長時間)」をチェックして、PDFを作成する。
AdobePDF(AdobeAcrobat)の設定例(推奨):
PressQualityの設定をベースにオリジナル印刷設定を作成する。
変更する項目〜、
一般〜ファイルオプション〜 中の、「互換性のある型式」を「Acrobat4.0(PDF1.3)」を選択。 一般〜ファイルオプション〜 中の、「解像度」を「300、450、600」のいずれかに変更。 画像〜 中の、各解像度を「200、300、450、600」のいずれかに変更(図面内の画像量によって調整する)。 フォント〜 中の、「すべてのフォントを埋め込む」をチェック。
AdobePDFオプション(Illustrator内部機能)の設定例(推奨):
メニューバーの「編集」>「PDF設定...」で印刷用にPDF設定を作成すること。
設定例:
一般〜互換性〜 の、「Acrobat4.0(PDF1.3)」を選択。 圧縮〜画像〜 各画像設定の、「ダウンサンプル(バイリニア法)」を選択して、各解像度を「200、300、450、600」のいずれかに変更(図面内の画像量によって調整する)。 トンボ・裁ち落とし〜 は、使用しない方が無難。 詳細設定〜カラー〜 の、「ICCプロファイルを埋め込む」のチェックをはずす。
PrimoPDFの設定例(推奨):
プリンタリストからPrimoPDFの「プロパティ」を開く。
設定例:
全般〜印刷設定〜詳細設定〜 を、開く。 カスタムページサイズ: 幅594mm×高さ841mm。 用紙の向き: 短辺から出力。 グラフィックス〜印刷品質: 300dpi。 PostScriptオプション〜TrueTypeフォントダウンロードオプション: アウトライン。 他は、標準設定のまま。 PDF印刷時に現れるダイアログ中のPDFSettingsは、[Print]か[EBook]をチェック。
2009/5/14