名古屋工業大学社会工学専攻  趙 研究室 本文へジャンプ


 構造力学II

建築における構造物のほとんどは、力の釣合だけでは解くことができない不静定構造物で、そのような構造物では、力の釣合と同時に、変形を考慮しなければならない。構造力学IIでは、まず、静定構造物に生じる応力が構造部材、さらに構造物全体にどのように働き、どのような変形を生じさせるかを理解した後、不静定構造物の解析法をマスターする。

第1回  応力度、歪度と断面の諸性質;ヤング率、断面積、ポアソン比

第2回  応力度、歪度と断面の諸性質;平面保持、曲率、断面2次モーメント、断面係数、せん断弾性係数、せん断応力ど分布係数

第3回  静定構造物の変形1;積分法

第4回  実験1:単純ばりの変形、ヤング率の求め。

第5回  静定構造物の変形2;仮想仕事の原理を基本とした変形の求め方

第6回  応力法;不静定構造物の概説、不静定力、連続条件に関する基本的な考え方

第7回  実験2:静定構造物から不静定構造物へ

第8回  応力法;応力法による不静定構造物の解法

第9回  応力法;例題を通しての不静定構造物の解法手順

第10回  撓み角法;撓み角法の基本的概念、基本式の立て方

第11回  実験3:両端固定ばりの変形

第12回 撓み角法;節点角と節点方程式、部材角と層方程式

第13回 撓み角法;例題を通しての解法手順

第14回 固定モーメント法;固定モーメント法の基本概念、分配モーメントと到達モーメント、固定モーメントの解法;例題を通しての解法

第15回 まとめ


環境防災計画論

構造安全性確保を課題とする地震予知、地震応答解析、耐震設計、耐震診断および安全性の定量化手法としての構造信頼性の各研究分野を横断的に論じ、都市、地域の防災について考究する。災害の主対象は地震防災とするが、他の災害事象についても概論する。

 

1.建築における災害: 建築物が関連した災害について,その分類,現状と歴史的推移を具体的なデータに基づいて考察し,災害対策や,一般市民の 防災に対する意識等について議論する。

2.最近の地震災害: 最近100 年間程度での地震災害に限定し,各地震の物理的規模,特徴,災害の程度などを,その地震が起こった時代背景と関連させながら考察する。

3.地震災害予知と防災: 地震災害に対する有効な防災手段である地震災害予知・予測の現状と問題点を理解し,行政,企業,地域社会にお ける地震防災への取り組みについて議論する。

4.震災予防としての耐震診断: 鉄筋コンクリート構造、鉄骨構造などの各種構造について,耐震診断・耐震補強の方 法について考察する。

5.構造安全性と許容リスク: 建築災害における人的被害,経済的被害を定量的に評価し,それに基づいて 構造物が有するべき安全性の目標レベル,許容リスク等につい て言及する。

6.被災建物の補修・補強: 被災した建築物の補修・補強の必要性と,その技術的・社会的問題点を考察する。


建築基礎構造